(Update:2008-9-18 12:00:23)
良き指導者と良き仲間を見つけよう

指導者の育成は、とても大変なことだと身に染みて理解しているつもりです。
自分自身も指導者として20年近くやってきて、まだまだ勉強しないといけないと思うばかりです。

犬のトレーニングを私も20年以上やっていますが、まだまだ学ばねばならないことだらけです。
私が教えた専門学校の学生でも学校で2年、そして訓練所で修業して4〜5年かけてたくさんの犬をトレーニングして1人前になっているのを見ていると、自分の犬だけしかトレーニング経験のない人が簡単にお金を払ってライセンスを買って、指導者になっていることに、私は疑問を感じています。
もちろん、そこをスタートにして、勉強しながら指導者の修業をしてくれていればいいのですが、本人は自分はイッパシの指導者だと思い込んでいるようです。私の生徒さんの中でも指導者になられた方がおられますが、どうも生徒の立場から指導者という立場への意識の持ち方を変えられていない人がほとんどのように思えます。

生徒を待たせても平気で遅刻ばかりしている人、自分が他の先生から習ったことを自分なりの工夫もせずにそのまま使って中途半端に教えている人、自分では教えきれず、コーディネイトだけしているのに自分は教えられると勘違いしている人などを見ていてあまりにも無責任でいい加減な態度に悲しくなります。
教えられている人は、なぜそんないい加減な人の言いなりになっているのか不思議に思うと同時に、そんな人に振り回されている飼い主に振り回されている犬を見ていて心が痛くさえなります。
指導者に対してのなんの規制もルールもない世界ですから、とんでもないヤカラがいてもおかしくないのです。
どうかご自分の犬のためにも、そしてご自分のためにも良き指導者を見つけて下さい。
私は、私が素晴らしい指導者であると自慢したい訳ではありません。
前にも書きましたが、まだ勉強しなければならないことが山のようにあります。
私の力が至らなかったばっかりに助けて上げられなかった飼い主も犬もいます。
悔しい思いを何度もするからこそ、もっとうまく教えられるようになりたいと思い、そして努力し続けているのです。

私の元で勉強している指導者育成プログラムの参加者がいつも「難しい、難しい」といい続けています。
自分の一言が飼い主の心を強くしたり、くじけさせてしまったりすることを考えると責任の重さを感じざるを得ません。
無神経な指導者の言葉に傷付いた飼い主さんの話をよく聞きます。
犬の問題を飼い主のせいにして、飼い主を責めた指導者もいます。
誰だってわざとにした訳ではないのに、飼い主を責めたり、犬を無能呼ばわりするのです。
教室のシステムだって、受ける飼い主のためでなく、自分がやりやすいようにするために作られていたりします。
方法を押し付けられたり、犬への接し方をひとつに絞ろうとするのは、自分の流儀を押し付けているのにすぎません。
トレーニングの数は無限大です。
自分と愛犬に合った方法を見つけるためにしつけ教室は存在していると私は思っています。


色々なことを相談できて、励ましてもらえる、悲しいことを分かち合える犬つながりの友達はとても大切です。
良い友達を持てば、とても楽になります。
良い指導者と良い友達がいれば100人力なんだということを忘れないで下さい。
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