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(Update:2008-8-7 16:50:30)

ごほうび依存症になっていませんか

GCT(優良家庭犬認定試験)のジャッジをしていると、「この人はごほうび依存症なんだろうなぁ」と思える飼い主さんを見かけます。
ごほうび依存症になった飼い主さんは、愛犬はごほうびがないと動いてくれないと思い込んでいます。訓練士さんの中には、こんな風になってしまう飼い主さんがいるから、食べ物をごほうびに使わせないと言う人もいます。


ごほうびは、犬の欲しがっているものならなんでも使うことができるのですが、飼い主のごほうび依存症の問題があると言う理由で訓練士さんは、食べ物を使うことを良くない方法と思っています。

※もちろん、食べ物を使うことが簡単に犬を動かす方法であると思っている訓練士さんもいます。


しかし、それは犬の問題ではなく、飼い主の問題であると私は思います。
ある飼い主は、2年間に渡ってしつけ教室でルアー(ごほうびを犬の鼻先につけて犬の行動を誘導する方法)のみでトレーニングをしていたと聞かされたことがあります。

そんな方法が誘導トレーニングであると勘違いしているのだと思います。
誘導は、犬が行動したように錯覚するのですが、実は人が動かしているだけで、決して犬が自分から動いている訳ではありません。


誘導することの依存症になっている飼い主は、案外多いのです。
犬が自分で考えてするまでを待てず、親切のつもりで誘導してしまうのです。
しかし、実はそれは犬のためでなく、自分の不安感から来ていることをやっている本人は知らないのです。


そして、犬の学習を妨げていることにも気付かないで、犬のやる気さえもなくしていることも自覚せずに自己満足だけのためにやっているのではないかとさえ思います。


誘導の依存症と同じように、ごほうびの依存症も多くなっています。
ごほうびがないと「犬が動いてくれない。」もしくは、「犬のやる気がなくなる。」とか思い込んでしまうのです。

犬の学習は、オペラント条件づけと呼ばれる行動と良い結果を結びつけることで、その行動の頻度をあげることで、こちらのして欲しい行動を良い結果、つまりごほうびと結びつける学習をさせる正の強化(陽性強化)と呼ばれる方法が主流となってきました。

その良い結果を犬に与えるために使われるのがごほうびなのですが、オペラント条件づけが間違った形で伝わり、それがごほうび依存症を起こさせているように思います。


オペラント条件づけは、学者により研究結果として発表された学習方法です。
研究室の中で実験動物を観察することで考え出されたものであるという事実を意識していない人が多いのです。

カルチャークラッシュにも書かれていますが、オペラント条件づけには、感情を必要としません。
犬との良い関係も、犬とのコミュニケーションも関係がないのです。

この研究室で作り出された方法を一般の家庭で行うのですから問題が生じてもうなづけるのです。
そして依存症になってしまう飼い主は、この関係作りと学習の過程を混同してしまっているのです。

ごほうびを与えるトレーニングでは、初期は毎回出すのですが、犬の理解の過程で、少しずつごほうびの出し方を変化させていくのです。

これを強化スケジュールと呼んでいます。
本来ならば、犬がわかりかけてきたらごほうびを毎回出さないで、いつでるのかわからないランダムな出し方に切り替えることが重要になるのです。

しかし、それを分からない人がいることがごほうび依存症につながっているようにも思えます。


言い換えれば、科学的なトレーニング、近代的なトレーニングと称して、関係作りを無視したトレーニングだけを崇拝してきた偏った考え方の基に振り回された飼い主たちの副作用が依存症ではないかと私は考えています。


愛犬との絆をむすぶことは、愛犬をどれだけ信用できるかでもあります。
おいしいものがないと自分の言うことをきいてくれない犬が本当に自分と良い関係にあるのかと、もう1度自分の胸に問いかけてみて下さい。

あなたが本当に愛犬を信じるならば、あなたの犬はあなたのために、あなたを喜ばせるためにいろいろとがんばってくれていることがわかるはずです。


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