私たちは時々犬に対して、自分の言葉がわかると思ってしまいます。
本当にそうでしょうか?犬に私たちの言葉が理解できるのでしょうか?
ちょっと立場を逆にして、考えてみましょう。
私たちに犬の言葉がどれほど理解できるのか、考えてみて下さい。


犬たちのコミュニケーションツールは2つです。ひとつは、ワンワン、キャンキャンなどの声によるものです。
これは、私たちの言葉に当てはめようとしますが、実は犬のコミュニケーションの手段は、この音声によるものよりも体で表すボディランゲージが多いと言われています。

確かに、犬たちを観察していると行動や動作、そして表情を使うといった形で相手の犬とコミュニケーションをとることが多いように思えます。

犬たちは、自分の体のパーツを使って、自分の気持ちを表現することが多いのです。
よく知られているのが、「しっぽを振る」という動作です。
「嬉しい時に犬はしっぽを振る」と言われていますが、実は、しっぱを振るのは興奮している時で、振り方でどんな感情が入っているのかがわかると言います。
小刻みに振っているのは高ぶった感情、大きくゆっくり振るのは、じわじわと喜びを感じているなど振り方で意識を知ることができると言います。

しかし、本当にそうなのかは相手の犬のみぞ知るなのです。
私たちにソロモンの指輪や聞き耳頭巾などのアイテムがない限り、犬の本当の気持ちは理解することができません。


巷では、アニマルコミュニケーションというテレパシーを使っての犬との会話などが人気を呼んでいるようですが、私はアニマルコミュニケーションを10年近く前から知っていますし、それを行っているプロを日本でもアメリカでも知っていますが、私的に理解しているのは、こうしたことを他人に頼るのは、通訳をしてもらっていることと同じということです。

通訳さんから質問をしてもらうと、通訳さんの考え方が反映して、必ずしも自分が聞きたいと思っていたことではなかったりします。
アニマルコミュニケーションも同じではないかと思ってしまうのです。

そうした意味では、自分で犬の言葉を理解する努力を惜しんではいけないと思います。
犬たちはとてもおしゃべりです。
お話を聞いて欲しくてしかたない子がほとんどです。

飼い主が犬に働きかけることで犬は喜んで返事をくれます。
他人に頼むよりも、その時に自分の気持ちを素直に行動や表情に表してみることをお勧めします。


人も犬も同じです。
いかにコミュニケーションをうまく取るかで、信頼関係は築けますし、理解度も高くなると思うのです。

犬の表情やしぐさをじっくりと観察してみて下さい。
そこからたくさんの発見があると思います。