2010年が始まりました。

毎年、自分のしてきたことについて暮れに反省し、次の年に向けて目標を設定してきたのですが、今年は年末を楽しんでいる人たちの嬉しそうな心とは、かけ離れている自分の心に驚きと不安を感じています。


「不幸な犬、不幸な飼い主を少しでもなくすために自分にできること」を常に意識して教室をしてきたつもりですが、空回りしているように思うことがしばしばあります。


どうすれば、不安になっている飼い主さんを救ってあげられるのだろうか?と思っていても、何もできないでいることが多いです。

何かしてもただ苦しめているだけって思うこともありますし、遠くに去られたこともあります。


悲しい顔でますますかたくなになってしまう飼い主さんに、自分の力がおよばないことを見せ付けられているようで、心が痛くなります。

どうすれば、こちらの思いをうまく伝えることができるのだろうと思うばかりです。

焦る飼い主さんを落ち着かせて、愛犬と向き合わせて問題を解決するための努力を続けてもらうことが、こんなに難しいことだといつもいつも思い知らされています。


時には、飼い主さんから拒否をくらい、時には、飼い主さんの怒りをかい、そして時に、飼い主さんから感謝されます。

私が1番に望んでいるのは、飼い主さんと愛犬が楽しそうにしていてくれることなのです。


愛犬が「愛しい」と本当に幸せそうな顔を見せてくれる飼い主さんを見ること、それが私が仕事をする原動力なのです。

現実の犬と理想の犬との狭間で、自分の心を持て余してしまっている飼い主さんに、「犬が側にいてくれるだけでいい」と思ってもらうにはどうすればいいのだろうと指導する度に考えています。

犬について、トレーニングについてを考える時、あまりにも情報が氾濫していて、どれを信じたらいいのか、どれを実践したらいいのか、分から]ずに混乱している飼い主さんたちに今の自分がしてあげられることを模索する日々です。

しかし、そんな自分の思いとは裏腹に、どんどん愛犬とのコミュニケーションがうまく取れなくて悩み、苦しんでいる飼い主さんの姿を多く見かけるようになりました。

自分の無力さを感じながらも、教室のあり方を考える今日この頃です。