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(Update:2008-3-7 20:00:02)

第3話) 加藤さんとアミーゴ

加藤さんが、しつけ教室に行こうと思ったのは、
動物愛護センターに愛犬アミーゴと来ていた時に、なんだか親しげに話しかけてきた女性から、自分のアミーゴにしている行動について指摘されたからでした。
 
アミーゴは、黒ラブの女の子です。
かわいがっているつもりでしたが、他の犬を見たり、知らない人が近づくと興奮して吠えたり、襲いかかろうとするのです。
「アミーゴ!だめだよ。いけない!」
加藤さんは、アミーゴをリードで叩き、アミーゴをにらみつけていました。
その女性は、自分も黒ラブを飼っていて、ここで開かれているしつけ教室に通っていると話してくれました。
そして、加藤さんのアミーゴに対する叱り方を見て悲しそうな顔をしながら、
「かわいそうなアミーゴちゃん。
 ”怖いからあっちに行って”って言ってるだけなのに、
 こんなにきつく叱れらるなんて!」
と言いました。
 
加藤さんは、自分をにらみながら涙をためているその女性を唖然と見つめました。
「犬は、厳しく叱らないとダメになるから、
アミーゴのために叱っているんだ。」
と彼女に説明しました。
でも、彼女は、
「どうして怖がっている犬を叱ることがためになるの?
 誰だって怖いと思う時には、”大丈夫だよ”って言って欲しいものよ。
 アミーゴちゃんの他の犬に吠えたり、他の人に吠えるのは、
 ”飼い主のあなたが怒るのは、この犬や人がいるからだ”
 って思っているからじゃないの?」
その言葉を聞いた瞬間に加藤さんは、頭の中でガーンと音がなっているのを聞いていました。
「えーっ、そうなのか?
 アミーゴ!本当に私が悪かったのかい?」
そう言いながらアミーゴを見ると、悲しそうな顔をしてアミーゴが加藤さんを見つめていました。
その女性の勧めでしつけ教室に行きだすと、自分がいかに犬のことを知らなかったのか、アミーゴのことを理解してあげていなかったのかを思い知ることになりました。
もっともっと犬のことを勉強しないといけないと、足しげく教室に通いました。
しつけ教室の先生の勧めで、動物病院で行われている問題行動を抱えた犬のカウンセリングを受け、特別クラスに参加してアミーゴと一緒にたくさんたくさん勉強し、一緒に学びました。
 
いつの間にか、アミーゴと一緒に教室に通うことが、楽しくてたまらなくなっていました。

まだ、アミーゴは、加藤さんが油断すると他の犬にガゥーと言ってしまいますが、相手の飼い主さんにどんなに嫌な顔をされても、加藤さんは、「すみません。すみません。」と謝りながらでも、どんなところにでもアミーゴと行くようになりました。
いつの間にか、アミーゴと加藤さんを優しく受け入れる仲間たちができていました。

「がんばってるわね。もう少しよ!」と激励してくれる人も出てきました。

「初めの頃に比べると、すごく良くなったわね。本当にがんばったわね。」とほめてくれる人も出てきました。


ある日、例の女性とばったり出会いました。
彼女は、満面の微笑みを浮かべて加藤さんとアミーゴに近寄ってきました。
「すごいね、がんばってるね。ほらね、私の言った通りだったでしょ!」
そう言って彼女は、初めてアミーゴの頭をなでることができて本当に嬉しそうでした。
「アミーゴちゃんは、本当はとてもおりこうな子だって、私にはわかっていたんだもの。」

「ああ、そうですね。アミーゴは、とても良い子です。」と彼女に答えながらアミーゴの顔を見ると、アミーゴも満面の微笑みを浮かべているように加藤さんには、見えました。


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